耳鼻科用CT
やのはらクリニックでは、耳鼻科用コーンビームCTを導入し、運用を開始しました。総合病院などにある通常のCTは、ヘリカルスキャンという方式ですが、当院のCTは、副鼻腔、耳、頸部などの撮影に特化して作られたもので、被ばく線量が極端に低いという利点があります。特に副鼻腔炎(蓄膿)に関しては、確実な診断が可能となります。また、手術適応の判断にも極めて重要な検査になります。
超音波検査(エコー検査)
超音波検査の原理を一言でいうなら「超音波を物質にあてて、跳ね返ってきた情報を画像に変換して映し出す」ことです。超音波とは、人が聴くことができない高い周波数の音波です。
この高い音を臓器に当てて、跳ね返ってきた音(反射音)を電気信号に変えて画像に表します。当院では主に、甲状腺(甲状腺肥大や甲状腺腫瘍)、頸部リンパ節、顎下腺や耳下腺の診察に使用します。痛みがなく、放射線を用いない検査で、つまり患者さんへの侵襲(攻撃)が少ない検査であり、耳鼻科医にとって非常に有用な検査です。
聴力検査室
耳鼻咽喉科にとって最も大事な検査の一つである聴力検査を行う部屋です。当院の新築に際して、最もこだわった部屋になります。多くの耳鼻咽喉科クリニックでは電話ボックスのようなボックス型の聴力検査室を導入しています。当院は、部屋全体を防音室にして、検者(検査する人)と患者さん(検査される人)が同じ部屋で検査することができます。利点は患者さんに閉塞感や圧迫感を与えないこと、患者さんの不調にすぐスタッフが気づけることなどがあります。なにより、検査しながらスタッフとの会話が生まれ、患者さんの不安や、医師にうまく伝えられないことなどを聞き取れる機会になると思います。欠点は導入コストが高かったです。
診察室
診察室には写真のようにたくさんのモニターがあります。耳鼻咽喉科の分野の耳、鼻、のどはどうしても患者さん本人からはみえない部位が多いです。そのため、病状の説明が難しい場合があります。しかし、現在はカメラやCTなどで撮影し、患者さんにモニターをとおして見せることができます。やのはらクリニックでは、できるだけ患者さんに患部をみせて説明できるようにします。
吸入、ネブライザー
みなさんも一度はどこかの病院で受けたことがある治療かもしれません。「ネブライザー」とはアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、喘息や気管支炎でよく使われる治療で、薬液を細かい霧状にすることで、薬剤を呼吸と一緒に鼻の奥や喉、気管に送り込むことができます。当院ではアレルギー性鼻炎や副鼻腔炎、咽頭炎などに行っています。直接、鼻内や喉、気管支に届ける(局所治療)ため、通常の内服治療より少ない量で大きな効果があるため、比較的強い薬(ステロイドなど)も安全に投与できます。