伊勢市が2位⁉ (三重県伊勢市小俣町耳鼻科病院やのはらクリニック)

みなさんこんにちは。耳鼻咽喉科やのはらクリニック院長の矢野原元です。最近は、新型コロナ感染者の数が激減していました。テレビでも、毎日のように顔をみていた感染症の先生方も姿を消し、皇族の結婚問題や、芸能人の不倫問題なども長い時間あつかわれるようになっていました。テレビ番組の変わり身の早さはすごいですね。

しかし、ここにきて『オミクロン株』の出現です。12月1日現在、日本で2人目の感染者が確認されたと報道されています。今後、水際対策を徹底しても日本だけ入ってこないことはありえないと思います。ここでもう一度『With コロナ』とはどういうものか考える必要があると思います。『ゼロ コロナ』は不可能であり、ウイルスが変異を繰り返すのはわかっていたことです。死亡率、重症化率などを冷静にみていく必要があると思います。

話はかわりますが、最近おもしろい記事をみつけたので紹介したいと思います。大東建託は10月6日、「いい部屋ネット 住み続けたい街ランキング2021<東海版>」を発表した。調査対象者は、東海エリア(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県)在住の20歳以上の男女。その結果、住み続けたい街1位は「愛知県長久手市」、2位は「三重県伊勢市」、3位は「静岡県駿東郡清水町」となった。→という記事です。

僕は、18才で伊勢を離れ耳鼻咽喉科の開業医になるまでは、愛知県長久手市で約20年生活していました。出身大学が長久手市にあり、卒業後も大学病院に長く勤務していたからです。僕は東海エリアの『住み続けたい町』1位の町から2位の町に引っ越してきたことになります(笑)。長久手市は、豊田市や、名古屋の繁華街への車や鉄道でのアクセスがよくベッドタウンとして目覚ましい発展をしています。平均年齢38.6才で日本一若い町といわれているようです。約40年人口は増え続けているようで、今後も増加が見込まれているようです。せまい土地に急激な人口増加のためか、慢性的な渋滞や、外食でも常にいっぱいなどの負の側面もありましたが、イケア、イオン、アピタなどの大型商業施設や、大きな公園、恵まれた教育環境など、子育てをこの町でしたいと思う人は多いと思います。まさに『住み続けたい町1位』に納得です。

一方、現在住んでいる伊勢市です。以下に伊勢市の人口の経過のグラフを示します。

令和2年の国勢調査によると(伊勢市のホームページからみれます)平成7年138404人をピークに減り続けています。『東海エリアの住み続けたい町2位』とはかけ離れた結果です。確かに、伊勢市の、産業、福祉、医療、交通事情、教育環境などを考えて、すごく恵まれているとは思いません。子供の医療費は完全無料ではありません。僕が子供の時から、渋滞していた道(旧23など)は40年たっても渋滞しています。宮川堤や宮川橋では、自転車と車の距離が近く、危険極まりないです。小俣小学校のグランドは、生徒数に対して、狭すぎて本当にかわいそうです。などなど不満はいっぱいあります。

一方、伊勢市が住み続けたい町のランキングの上位になる理由は多くはないと思われます。ではなぜ2位かと考えると、やはり『伊勢神宮の存在』でしょうか⁉私たち伊勢在住の『伊勢っ子』にとって、伊勢神宮は小さな時から身近にあります。どんなに信仰心がなくても、年末年始はもちろんお参りに行き、焚火で餅をやいて食べる。他県で、「出身は伊勢です」というと、必ず伊勢神宮があってよいところですねと言われます。もしこのランキングのアンケートが僕にきても、同じように住み続けたいと言うと思います。我々にとって「伊勢神宮」には様々なネガティブ要因を跳ね返すほどの存在感があります。

僕も、「小俣町」や「伊勢神宮」や「伊勢うどん」や「大仏山公園」や「キッチンクック(笑)」など本当に大好きで、伊勢市に住み続けたいと思います。つまりこのランキングが示すのは「住み続けたい町」が決して都会、便利、裕福な町ではないということです。

しかし、伊勢市の行政の方々には、このような結果を鵜呑みにせず、さらなる発展をめざしていただきたいです。我々市民は、現状でも伊勢に住み続けたいと思う、郷土愛にあふれた人々です。もしかすると政治家にとって、最も扱いやすい市民かもしれません(笑)上図のように伊勢市の人口は本格的な減少局面に入っています。少子化対策、子育て支援、教育改革よろしくお願いします。優秀な若者が育つ環境や、その育った優秀な人が、伊勢に残って活躍できるような産業が必要と考えます。